火山噴火時の対策
「火山噴火時の生活や火山灰の片付けに必要な対策」
独立行政法人国立国際医療研究センター国際医療協力局の和田耕治先生より資料の提供をいただきましたので、ご参考にしてください。
労働の科学2013年6~8月号連載第1~3回
和田耕治,石峯康浩.火山噴火時の生活や火山灰の片付けに必要な対策など
下記pdfファイルをダウンロードしてください。
一部抜粋です。
1.降灰に備えて準備すべき物品
○火山噴火に特化して必要な物品
- 食用品ラップフィルム(サランラップなど、電化製品に火山灰が入らないようにするため)
- マスク(不織布製マスク、防じんマスクDS1やDS2)
- 防護めがね
- 清掃用具(ほうき、掃除機とその交換用ごみ袋・フィルター、ショベル)
○一般的な災害と共通して必要な物品
- 最低3日分の十分な飲用水(1人1日約4リットル)
- 最低3日分の家族とペット用の十分な保存食
- 電池式ラジオと予備の電池
- 手さげランプや懐中電灯、予備の電池
- 暖炉やストーブ用の予備の燃料(寒い場合)
- 予備の毛布と暖かい衣類(寒い場合)
- 救急箱
- 多少の現金(現金自動支払機や銀行が利用できない可能性あり)
2.降灰時に家庭や職場で行う対策
- ドアや窓を閉める
- 湿ったタオルをドアのすき間や通気口に置く。すきま風が入る窓にはテープを貼る
- 壊れやすい電化製品にサランラップなどを用いてカバーをして、周囲の火山灰が完全になくなるまでカバーをはずさない
- 下水がつまらないように、雨どいや配水管を排水溝からはずす。さらに、排水溝もつまらないように、火山灰と水が地面に流れるような状態にする
- 給水用に雨水収集施設を使っている場合は、灰が降る前にその収集施設とタンクをつなぐパイプをはずす
- 子供がいる場合は、学校の防災計画の情報を集めて、屋内でできるゲームや遊びの準備をする
3.降灰中にあるべき行動
- パニックに陥らず、冷静に行動する
- 屋内に留まる
- 屋外にいる場合は、避難施設(車や建物など)を探す
- マスクやハンカチ、もしくは衣服で鼻と口を覆う
- 火山灰が降り始める前に降灰の情報を得た場合には、職場から帰宅する
- 仕事中に火山灰が降り始めてしまった場合は、火山灰が降り止むまで屋内に留まる
- 自分のいる地域のラジオ放送を聞いて、噴火や清掃計画の情報を集める
- コンタクトレンズをはずす(角膜のひっかき傷を引き起こす危険性のため)
- 水に火山灰が入っている場合は、沈殿するまで待って上澄みを使う。給水施設に大量の火山灰が混入している場合は、食器洗い機や洗濯機は使わない。飲み水に火山灰が入っていても、味が悪くなければ、たいていの場合は、健康には悪影響を及ぼさない
- 家庭菜園で作った野菜は食べてかまわない。ただし、食べる前によく洗う
- 室内で空気清浄機を用いる